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Introduction

「宿根の大桜」は、2014年に市重要文化財(天然記念物)に指定された「エドヒガン」。樹高約15m、樹齢約200年と推定されている大きな一本桜は、地域のシンボルとなり、ここに暮らす人々と共に生きています。


数百年の時を越え、地域を見守る大桜

宿根の大桜

山間に広がる美しい集落「宿根」

 国道185号線から大桜へと続く道のりは、初めてだと不安を感じさせるに十分な細い山道。でも大丈夫です。勇気を持って10分ほど車を走らせると、山間に広がる美しい集落「宿根(すくね)」に到着。かつて小学校だったという地域の集会所の目前にある運動場(今は駐車場)に車を停めて山を見上げれば、まるでこの地域を見守っているように堂々とそびえる、立派な大桜と出合えます。この「大桜」は、地域住民で結成された「宿根の大桜保存会」が中心となって、周辺の草刈りや状態診断、整備などを行い大切にされています。

地域を癒やす「エドヒガン」

 保存会の事務局長である原隆太郎さんに話を伺うと、実はこの桜を植えたのは原さんの先祖なのだそう。「宝泉寺という地域の寺院から苗を譲り受け、畑の片隅に植えたと聞いています」と原さん。かつて段々畑だったこの場所では、大豆や小豆、タバコを栽培していました。仕事の合間に、この桜に癒やされていた人々の光景が目に浮かびます。周囲にはソメイヨシノや河津桜、菜の花などが植えられ、年々華やいでいるようです。

シンボルとしての使命を果たす

 ソメイヨシノの親木としても知られる「エドヒガン」。花は小ぶりで淡い紅色、可憐でありながら野生種の貫録を感じます。幹が4本に分かれる「株立ち」状であることや、樹齢、沿岸部への生息などの希少性に加え、地域住民が熱心に整備していたことが、市重要文化財指定のきっかけとなりました。2023年に幹の1本が腐食で倒れたそうですが、「エドヒガン」にとって、それはきっと生き抜く術。これまでも、そしてこれからも地域と共に、地域のシンボルとなって時を刻んでいくのでしょう。

Information

取材先:
宿根の大桜
営業時間:
なし
定休日:
なし
住所:
725-0012
広島県竹原市下野町346
アクセス:
JR竹原駅から車で15分