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Introduction

町の小さなスーパーに朝から続々と集まる人々の中には、町民のみならず県外や国外からの来訪者の姿も。人々が足繁く通うのはなぜでしょうか?マミーで感じる緩やかな繋がりと優しさは、毎日通う十分な理由です。


目利きが光る鮮度と癒やしで暮らしを支える町のスーパー

スーパーマミー

「オ~マイ マミ~♪オ~マイ マミ~♪」

  一度聞くと頭の中でしばらく流れてしまう特徴的なメロディーは、忠海で45年続く「スーパーマミー(通称:マミー)」のテーマソングです。ここは「今夜のおかずに迷ったら、スーパーマミーにでかけましょ」という歌詞の通り、町民に長年愛されるスーパーです。「マミー」には、「お母さんたちが集まる場所」という意味が込められています。
  忠海駅前の商店街内にあるマミーには、小さなレジが1つだけ。入り口から店内が見渡せるほどのサイズですが、生鮮食品や日用品など暮らしに必要な商品が所狭しと並び、買い物客が次々と訪れます。その理由に「マミーの食材は鮮度がいいから」と話す人が少なくありません。実際、店に並んでいるのは、地元漁港で取れた新鮮な魚や、提携先の牧場から届く肉、近隣農家から朝一に仕入れる青果と、どれもピカイチの鮮度を誇ります。

 今回特別に、仕入れから開店準備までを見学させてもらいました。訪れたのは竹原流通センター。ここには毎朝、近隣農家の新鮮な野菜や果物が届けられます。この日の目玉は、収穫したばかりのイチゴ。すると、朝7時頃には続々と人が集まり「せり」が始まりました。マミーは春菊、白ネギなど旬の野菜をはじめ、注目されていた「イチゴ」も見事入手。仕入れのポイントは鮮度と価格。「良いものを、求めやすい価格で!」と、日頃からよく知る常連の気持ちになって目利きをしていることを、マミーの仕入れ担当者が教えてくれました。

 手に入れた青果は、店に戻って手早く陳列。青果コーナーは、じゃがいもの近くににんじん、大根の近くに春菊といったように、カレーやお鍋などの献立を想像しながら買い物ができる工夫がされています。そうこうしているうちに、店奥では揚げたてのアジフライやコロッケなど、惣菜の陳列や、刺身のパック詰め、精肉の仕込みが次々行われ、お馴染みのテーマソングが流れたらいよいよ開店です。

今日も注目の的!
みんな大好き鮮魚コーナー

 マミーには魚、肉それぞれに専用コーナーがあり、例えば「お祝い用の刺身盛り合わせ」や「生姜焼き用の豚肉スライス」など、料理や予算に応じたオーダーができます。魚は特に評判が良く、訪れる人は必ずと言って良いほど鮮魚コーナーを覗きます。

 「今日のおすすめの魚は?」という会話は日常的なことだそう。中には県外から訪れる人の姿もありました。話を聞くと「こんなに鮮度のいい魚介は、僕の地元では手に入らない!」と、大きなタコに目を輝かせています。また、観光地「大久野島(うさぎ島)」を訪れる前に、うさぎの餌を求めて訪れる国外の来訪者も多く、小さなスーパーながら利用者は各地から集まっています。
 商品の中には町内の商店で作られる豆腐や厚揚げのほか、「マミー醤油」という地元醤油店とのコラボ商品もあり、商店同士の繋がりの深さも感じられました。

忠海の憩いの場「スーパーマミー」

 「美味しかったという言葉が励みです」と話してくれたのは、創業者の小積君生さん。必要なものを戸口まで届けるために、その昔は“マミーデパート”という名の移動販売車で各地に商品を届けていたそう。現在は息子の小積周作さんが店長を任されています。生まれも育ちも忠海という周作さんは、「この町になくてはならない存在になりたい」という先代からの思いを引き継ぎ、マミーや忠海に関することなどをブログで10年近く発信し、町を盛り上げています。

 「店員さんがみんな優しい」「毎日通うのが日課。ここに来て、おしゃべりをするのが楽しい」。日頃からマミーに通う人たちの言葉からは、スーパーとしてだけでない魅力が伝わってきます。 住民や観光客が集まって緩やかに町と繋がり、癒やされる場所。それがマミーなのです。

Information

取材先:
スーパーマミー
営業時間:
9:00~18:30
※祝日は〜18:00 / 〜12:00
定休日:
日曜、月曜の祝日
住所:
729-2316
広島県竹原市忠海中町2-4
アクセス:
JR呉線「忠海駅」から徒歩5分