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Introduction

サクッと香ばしい生地、季節に応じた火加減で丁寧に炊かれる餡。竹原の商店やスーパー、あちらこちらで目にする街を代表するお菓子は、多くの人が虜になっています。職人の技が生かされた、銘菓を紹介します。


最中で再現された、小さく甘い「瀬戸内海の景色」

いちかわ菓子舗

瀬戸内海の魅力たっぷり、愛され最中

 ほんのりと香ばしさが漂う餅米を使ったモナカ生地に、すっきりとした餡がぎゅっと詰まる。中央がぽっこり膨らむ愛らしいフォルムと波の模様は、瀬戸内海とそこに浮かぶ島を再現。これは、昭和38年創業の「いちかわ菓子舗」を代表する「はこにわ最中」です。

 瀬戸内海が大好きという一代目 市川重雄さんが、この美しい景色を「箱庭」のように感じて命名しました。前日から仕込み、手間暇をかけて炊かれる餡は35kgにも及び、最後は手作業でせっせと包まれるその数は、1日500個というから驚きます。現在息子の義隆さんと二人三脚で菓子作りに励むも、粒の食感を残す絶妙な餡の仕上げは「まだ任せられんね」と、自身の背中で語る重雄さん。真剣に菓子と向き合うその姿勢に、店が長く愛される理由を感じてやみません。

Information

取材先:
いちかわ菓子舗
営業時間:
9:30~18:00
定休日:
木曜
住所:
725-0022
広島県竹原市本町1-3-1
アクセス:
JR竹原駅から徒歩11分